経済活動と自然資本
- アサマプランツ

- 8月29日
- 読了時間: 2分

🌿経済と自然の関係は、見えないところで深く絡み合っています。ここでは、環境経済学・倫理学・政策の視点から、いくつかの切り口で掘り下げてみましょう。
🌍 経済活動は自然資本の上に成り立つ
自然資本(Natural Capital)とは、森林・水・土壌・大気・生態系など、経済活動の基盤となる自然の恵み。
これらは単なる「資源」ではなく、生態系サービス(浄水、受粉、炭素吸収など)を通じて人間社会に恩恵を与えている。
しかし、GDPなどの指標では自然資本の劣化が反映されにくく、見えない損失が蓄積されている。

🧠 「代替できない自然資本」という考え方
環境経済学では、人工資本(インフラなど)と自然資本を代替可能とみなす傾向がある。
しかし、クリティカル自然資本(CNC)という概念では、自然の中には代替不可能なものがあるとされる。
例:土壌微生物の多様性、水循環、気候調整機能など。

🧭 経済のグリーン化と持続可能性
環境省は「経済のグリーン化」を、経済成長と環境保全の両立と定義しています。
そのためには以下のような行動が必要:
環境配慮型の製品・サービスを選ぶ
環境情報の開示と評価
環境に配慮した金融・投資の実行
これはまさに、消費者の選択が生態系の未来を左右するという視点です。

🌱 関係価値:自然とのつながりの再評価
環境倫理学では、自然の価値を「手段的価値」「内在的価値」に加えて、関係価値という新しい視点で捉えます。
例:祖父の庭の梅の木が、家族の記憶と結びついているような価値。



