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病害虫耐性を高める総合戦略(IPM)

病害虫耐性を高めるには、単に農薬を使うだけでなく、植物自身の免疫力を引き出すような土壌管理・栽培設計が鍵になります。微生物との共生や自然循環に関心のある方には、以下のようなアプローチが特に効果的です。


🛡️ 病害虫耐性を高めるための総合戦略(IPM)

アプローチ

内容

期待される効果

土壌微生物の活性化

光合成細菌、乳酸菌、放線菌などを導入

根圏の防御力強化、病原菌の抑制

腐植酸・フルボ酸の施用

腐植ペレットや自家製液肥を活用

細胞壁強化、抗酸化作用、根張り促進

カルシウム・ケイ酸資材の併用

石灰、硫酸カルシウム、ケイ酸塩など

細胞壁の強化、病原菌の侵入防止

輪作・緑肥の導入

エンバク、クローバー、マメ科植物など

土壌病害のリセット、微生物多様性の向上

抵抗性品種の選定

根こぶ病や萎凋病に強い品種を選ぶ

遺伝的耐性による発病リスクの低減

糖蜜・米ぬかの施用

微生物の餌として土壌に投入

有用菌の増殖、病原菌の競合排除

木酢液・竹酢液の散布

希釈して葉面散布または土壌灌注

抗菌作用、虫忌避効果、ストレス緩和

天敵の利用

テントウムシ、カブリダニ、寄生蜂など

害虫の自然抑制、農薬使用量の削減

🌿 アサマプランツ流:土壌免疫強化レシピ

  • 春:腐植酸+乳酸菌+卵殻粉で根圏の防御力を底上げ

  • 夏:糖蜜+ケイ酸塩+光合成細菌で高温ストレスと病害虫に備える

  • 秋:緑肥+木酢液+くん炭で土壌の再生と病原菌の抑制

  • 冬:寒起こし+微生物資材の静的施用で土壌の浄化と準備


🌾 補足:農林水産省も推進する「総合防除(IPM)」農薬に頼らず、環境・微生物・品種・物理的防除を組み合わせることで、病害虫の発生を抑える体系的な方法です。詳しくは農林水産省の病害虫防除情報をご覧ください。


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