🌟 植物の成長に必要な微量要素
- アサマプランツ

- 8月30日
- 読了時間: 2分
植物を大きく、健康に育てるためには、三大栄養素(窒素・リン・カリウム)だけでなく、微量ながら重要な働きをする「微量要素(微量栄養素)」の補給が欠かせません。以下に、代表的な微量要素とその役割をまとめました🌱
🌟 植物の成長に必要な微量要素とその働き
微量要素 | 主な働き | 欠乏症状 | 過剰症状 |
鉄 (Fe) | 葉緑素の合成、光合成の電子伝達 | 若葉の黄化(葉脈間黄化) | リン酸吸収阻害、マンガン過剰に似た症状 |
亜鉛 (Zn) | ホルモン合成(オーキシン)、酵素活性化 | 葉の小型化、節間短縮、黄化 | 鉄・マンガン吸収阻害 |
銅 (Cu) | 酵素構成、呼吸、リグニン形成 | 新芽の萎縮、色が薄くなる | 根の伸長抑制、鉄・モリブデン吸収阻害 |
マンガン (Mn) | 光合成、水分解反応、酵素活性 | 葉に黄化斑点、壊死 | 葉に黒斑、落葉、根の成長阻害 |
ホウ素 (B) | 細胞壁形成、花粉発芽、ホルモン移動 | 茎割れ、花落ち、根腐れ | 葉縁の黄化、枯死 |
モリブデン (Mo) | 窒素代謝、硝酸還元酵素 | 葉の黄化、奇形(ウィップテール) | 毒性は低いが動物には注意 |
塩素 (Cl) | 光合成酵素活性、イオンバランス | 葉の萎縮、先端枯れ | 塩害、葉焼け、生育不良 |
ニッケル (Ni) | 尿素代謝(ウレアーゼ) | 葉先の壊死(目立たない場合も) | クロロシス、根の阻害 |
🌿 補給方法と注意点
葉面散布:鉄・亜鉛・ホウ素などは葉からの吸収が早く、欠乏時の応急処置に有効。
土壌施用:キレート化された形(EDDHA鉄など)で施用すると吸収効率が高い。
複合肥料の使用:初心者には扱いやすく、バランスよく微量要素を補える。
有機資材:堆肥や草木灰にも含まれるが、含有量が不安定なため注意が必要。
🧪 土壌pHとの関係
酸性土壌では鉄・亜鉛・マンガン・銅などが吸収されやすい。
中性〜アルカリ性ではホウ素・モリブデンの吸収が良好。
土壌診断によるpH調整が、微量要素の吸収を最適化する鍵です。
土壌改良やストレス耐性に取り組まれている方なら、これら微量要素のバランスを意識することで、より力強く美しい植物を育てられるはずです。



