アリストテレス幸福(エウダイモニア)の概念
- アサマプランツ
- 2024年10月8日
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更新日:2024年10月10日

アリストテレスは、人間の最終的な目的が幸福(エウダイモニア)であると述べています。これは、単なる快楽や物質的な富を超えた、自己実現と徳(アレテー)によって達成される持続可能な状態です。徳は正しい行為だけでなく、魂の高貴な状態を反映し、結果として自己実現へと繋がります。現代心理学においては、自己実現はマズローの欲求階層説における最も高い欲求とされ、真の幸福に至る道と見なされています。しかし、幸福の定義や達成法は多様であり、個人の状況や価値観によって変わることを理解することが重要です。
- 彼によると、エウダイモニアは人間の本質を最大限に発揮し、自分の能力を完全に活かすことが幸福への道であるとされています。
- アリストテレスは幸福な生活には三種類あると分類しました。
・享楽的な生活(快楽を追求)
・政治的な生活(名誉を追求)
・観照的な生活(徳や卓越性を追求)
- また、彼は蓄財的生活もある種の生活として挙げていますが、富は手段であり、目的とはなり得ず、幸福な生活ではないとして退けています。
- アリストテレスの幸福論は「エウダイモニア主義」とも呼ばれ、今日でも倫理学や幸福論の議論において大きな影響力を持っています。
- 彼の幸福論は、あくまでエリート主義の幸福論であり、古代ギリシアの社会構造に根ざしたものであるとの批判もあります。
- 現代においても、アリストテレスのエウダイモニア概念は、自己実現と幸福の関係を考える上で重要な洞察を提供しています。